静特性検査装置の高速応答化技術

大電流立ち上がり時間10μSを達成!

静特性検査装置といえども大電流を扱う場合はレスポンスの高速化が求められています。被測定デバイスにおいては、大電流による自己発熱の影響を最小限に抑えるため、高速な波形制御が求められます。また、測定装置から被測定デバイスへのコンタクト部分(機械的接触部)の発熱や寿命の観点からも高速性(バイアス印加時間の極小化)が要求されます。コペル電子では、アナログ回路を極めることで、基本性能の向上による応答の高速化に取り組んでいます。
ここでは、一例として定電流源の応答特性についてご紹介します。

上図は代表的なVce(sat)測定回路ですが、ここで重要なのが定電流源の応答特性です。
コペル電子では、周辺条件にもよりますが、一例として、下図のように、200Aでの立ち上がり時間(1%-99%)10μsを達成しました。

一般的な電源メーカー製の定電流源の場合、200A近傍での電流立ち上がり時間(実力値)は1~100ms程度ですので、コペル電子の最適化された定電流源はこれを遙かに凌ぐ性能を達成しています。これにより、被測定デバイスやコンタクト部の発熱を最少に抑えることができるため、さらに大きな電流での測定を可能にするとともに、コンタクト部の長寿命化にも大きく貢献しています。